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るり

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るり
4月11日16時02分
by るり
るり(エステティーク谷九店) 【チューインガム】

 どうも、ルリです。寺田寅彦(1997年)『チューインガム』を読んだ。本作の内容の半分ほどは、寺田がアメリカで癪に障る体験をした際に、大抵相手がチューインガムを噛んでいたという回想である。
 が、チューインガムに対しての嫌悪感がありつつも、文化を内包するものであるという捉え方から、最後はチューインガムが浸透した日本に希望的観測を持って締めくくられている。嫌悪感を抱きつつもそこまで悪いものではないのかもしれないという気持ちの変化が見受けられるところに、自然な人肌の温度を感じられる。


 まず良かったのは、寺田がチューインガムについてどれだけ嫌な印象を持っているかが素直に述べられているところである。
 派手な女性が美しい顔を歪めてニチャニチャガムを噛んでいて異様に思えただとか、ホボケンにてガムをクチャクチャ噛んでいる税関吏に、師匠・夏目漱石から借りた鞄の中身ををひっくり返されたとか、ボストンのチョプスイ屋にてガムをクチャクチャ噛んでいるアメリカ人から「ビグ、ジャーップ」と言われたとか、とにかくガムを噛んでいる人たちに対していい印象を持っていないことが飾らない筆致でつづられている※1。
 そのうえ、ペンシルバニアの車掌に「レディーファーストだ」と言われて突き飛ばされたことを回想した際には、  


  「この車掌もやはりチューインガムを噛んでいたような気がする。あるいはそうでなかったかもしれないが、今考えてみると、どうしてもそうでなくては勘定が合わないような気がするのである。」※2  


 と、真実は分かりかねるけれどもそうとしか思えない、そうでなければならない、そうであってほしいと願う寺田の切実な心の内を暴露している。
 現実を見つつも不確定な事実に願いを託すところには、科学者らしくないように見えて、現実に合う実証を試みる科学者らしさも感じさせる。この矛盾めいた純朴な文章に、寺田の人間味ある温かさを感じる。
 また、ただ嫌な印象があるということだけで終わらせず、その後はガムを噛む心理学的理由にふれたり、ガムがアメリカのヤンキーイズムを象徴し、かつアメリカの文化の特徴を内包するものなのではないかと自説を述べたりしているところが、寺田らしい興味のむくままの分析を感じられて微笑ましい。
 最後に、チューインガムを文化を内包するものであるとした時、日本という国がどのようにそれを取り込んできたか・今後どうなって行くかについて、下記の通り述べられている。


  『……考え直してみると日本という国は不思議な国であって古い昔から幾度となく朝鮮や支那やペルシアやインドや、それからおそらくはヘブライやアラビアやギリシアの色々の文化が色々の形のチューインガムとなって輸入され流行したらしいのであるが、それらが皆いつの間にか綺麗に消化されてしまって固有文化の栄養となったものらしい。
 ……現在のチューインガムも、それが噛み尽されて八万四千の毛孔から滲み出す頃には、また別な新しい日本文化となって栄えるのかもしれないのである。』※3


 チューインガムを文化の例えに使用する寺田の感性がまずユニークで面白みがある。それが噛み砕かれてすっかり吸収されることで固有文化が汚染されるのではなく、固有文化を発展させる栄養となるという視点には、楽観的に見えて鋭く日本の歴史を観察している、寺田の目の鋭さが感じられる。
 鋭いその観察眼が刃物のようではなく、柔らかな丸い刃を思わせるのは、様々なことを楽しめる寺田の柔軟な人間性こそだろう。


 外来文化をガムと考えると、あまりにも合わない文化であれば噛み尽くして吸収する前に吐き出されたり、そもそもガムのフレーバーや見た目で見向きもされなかったりしそうである。過去にどういったガムが好んで噛まれて栄養になってきたのかを見ていけば、今後受け入れられて独自に発展してゆくガムの特徴も予見できるのかもしれない。
 
 
 

 ほんじつも精一杯お癒やししますので、のんびりしていってください。よろしくお願いいたします。
―――――――
《参考文献》
※1 寺田寅彦(1997年)『チューインガム』、1-7頁。
※2 同上、7頁。
※3 同上、13頁。

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