マダム撫子(なでしこ)ソープランド
井上なつみ
38歳 T160 B85(E) W57 H87
験
談

プロ野球の監督が家庭内のトラブルで……。
なっちゃんは非常に思うところがある。
まずもって、暴力はだめ。絶対にだめ。
家庭内だろうがお酒に酔ってようが、だめ。
自分では暴力と思っていなくても、相手に少しでも暴力だと思われるような振る舞いをした時点でだめ。
そして、男女は平等であるべきという大前提があっても、男性から女性への暴力は特に、絶対に絶対に、だめ。
男女で平等であるべきなのは権利であって、男性と女性の間には体の作りやそもそもの力などの差が如実に存在するよ。
相手に手を上げるのだけが暴力じゃないよ。
物に当たるのだって、怒鳴るのだって、暴力だよ。
それらの何が問題かって、暴力を目の当たりにしながら育った子は、暴力が存在する環境に身を置く事に疑問を抱かないって事。
その異常性に気付かないという事は、自分が異常事態に瀕しても危機回避が出来ないという事。
「男性が女性に暴力なんてふるうわけがない、だってパパはママに優しかった」
「男性は女性に暴力をふるう、だってパパはママにひどい事をしてきた」
前者の考えの子は、少しでも異常性がある男性に出会ったらすぐに気付く事が出来るよ。だってパパと違うから。
後者の考えの子は、異常性のある男性と出会ってもそれを受け入れてしまうよ。だってパパと一緒だから。
娘さんがいる男性は、どうか、絶対に、声を荒げたり物に当たったりしないで。
乱暴な振る舞いをしないで。
人格が形成される中途で、「男の人は優しいんだ」という揺るぎない前提があれば女性は、絶望せずに生きていける、正しい環境に身を置ける、自分を傷付けずに済む。
たくさんある選択肢の中から間違ったものを選ばずに済む、正しいものを選べる。
娘さんの前でだけでも良いから、自分自身の生き様で、「男性は女性に優しい、穏やかな生き物なんだ」って教えてあげて。
何か特別な事をしなきゃいけないわけじゃない、ひどい事をしなければ良いだけ。
それだけで、自分の判断で自分の身を守れる、事前に危機を回避できる、自立した女性の人格が形成されるんだよ。
女性が性被害に遭った時に必ずと言って良いほど投げかけられる
「なぜ自衛しなかったんだ」
というセカンドレイプ発言。
あなたの娘さんがこんな目に遭ったらどう?
加虐的な男性を察知する能力を培うには、加虐と対極にある男性の姿を日頃から見ておくのがいちばん効果的だと思うんだ。
もし万が一性被害に遭ったとしても、「この世の男は全員クソだ」って思いながら生きていくのと、「お父さんだけは私の味方だ」って思いながら生きていくのじゃ、予後が違うんだよ。
こんなに不健全な道を歩んでいる私が言えた事じゃないっていうのは百も承知だよ、だけどどうかわかってほしいんだ。
あなたがどう生きるかが、娘さんだけじゃないよ、あなたの周りの女性の今後の生き方を左右するんだよ。
男性もそうだと思うんだけど、絶望さえせずにいられれば、人は相手についうっかり優しくしてしまうんだ、そういう生き物なんだ。
女性は特にそう。
腹が立っても、頭に来ても、どうかひどい事をしないあなたでいてください。
私たちは、あなたのそういう優しさを、時間がたっても絶対に、時間がたつほどに、覚えているから。
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