放課後クラブ(ハレ系)トクヨク
榊ノ下さえ
25歳 T165 B85(E) W58 H90
験
談

教室に入って、自分の席に向かった。
机はある。鞄も置ける。
でも、椅子だけがなかった。
誰かが間違えて持っていったのかもしれないし、最初から存在しなかったのかもしれない。
周りを見るとみんな普通に座っている。
私だけ立っている。
先生が来るまで、あと少し。
椅子を取りに行くのも面倒だった。
だから、そのままにした。
私は机の横で目を閉じた。
まず、纏(てん)。
オーラを体のまわりに広げる。
次に、腰のあたりだけを少し厚くする。
練(れん)。
イメージする。学校の椅子。
硬くて冷たくて、背もたれが少し直角すぎるやつ。
その形をそのまま空気の中に作る。
私はそこに、ゆっくり腰を下ろした。
念の椅子。
見た目は、中腰で固まっているJK。
でも感覚はちゃんと座っている。
前の席の人が一瞬だけ振り返った。
私は姿勢を少しだけ直す。
オーラが揺れる。危ない。
授業が始まったが先生は何も言わない。
太ももがじわじわ熱くなってくる。
これは制約と誓約。
誰にもバレない代わりに、足が死ぬ。
強い能力。
チャイムが鳴った瞬間にオーラを解いた。
足が少し震えたけど、倒れなかった。
そのまま、何事もなかった顔で教室を出た。
榊ノ下さえ、10日目。
椅子は最後まで見つからなかった。
榊ノ下さえ
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