放課後クラブ(ハレ系)トクヨク
榊ノ下さえ
25歳 T165 B85(E) W58 H90
験
談

榊ノ下さえ、14日目。
朝、目を開けた瞬間に
今日はだめな日だと分かった。
理由は特にないけど
体の奥のほうがそう言っていた。
時計を見る。
遅刻。確定。
布団をはねのけて起きて
制服を着て、髪も整えないまま玄関を出た。
顔も洗っていない気がする。
でも戻る時間はない。
とにかく走る。
胸の前に何かを抱えている感触があった。
大きくて、柔らかくて、妙に安心する重さ。
パンだと思った。
たぶん昨日の夜に用意しておいたやつ。
朝ごはんを食べる時間はないけど
いつも抱えて走るくらいならできる。
そう思って信号待ちで少しだけ腕の中を見る。
パンじゃなかった。
北海道チーズ蒸しケーキのクッションだった。
一応、指で押してみる。
反発力がある。
交差点を渡りながら
どうしてこれを持ってきたのか考える。
全然思い出せない。
たぶん、寝ぼけていた。
家には本物のパンがあったはずなのに、私はそれを置いてきてクッションを選んだらしい。
学校の門が見えてくる。
クッションもまだ胸の前にある。
置いていく場所もないので
そのまま連れていくことにした。
榊ノ下さえ、14日目。
遅刻はした。
朝ごはんはなかった。
でも、腕の中はずっとふわふわだった。
榊ノ下さえ
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