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放課後クラブ(ハレ系)トクヨク

榊ノ下さえ

榊ノ下さえ

25歳 T165 B85(E) W58 H90

体
験
談
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榊ノ下さえ
10月1日12時04分
by 榊ノ下さえ
部活作るってよ(2)

その日の放課後。

昼休みとは違って廊下は静かだった。
部活に向かう足音が遠くに流れていくくらいで、さっきまでのざわめきが嘘みたいに消えている。

窓の外は少しだけオレンジ色で
時間がゆっくりになったような気がした。

私は職員室のドアの前で一度止まる。
ここに来る理由はある。

部活を作る。そう決めたから。


軽く2回ノックをして扉を開ける。

「失礼します」

紙とインクと、少し古い空気の匂いがした。

「どうしました?」

顔を上げたのは戸田教頭だった。
相変わらず、忙しそうな顔をしている。

「あの、部活を作りたいです」

言うと、少しだけ間があいた。 

「……部活ですか?」

「はい」

「何部ですか?」

私は少し考える。
そういえば決めていなかった。

「……これから決めます」

戸田教頭はゆっくり頷いた。

「なるほどね。部活というのはですね、学校教育の中でも非常に重要な位置を占めていてですね。」

早い。言葉が速い。

「単なる課外活動ではなく、生徒の自主性や協調性を育てる場でもあるわけで。例えて言うとラグビー部なんかは顕著で、チームワーク、規律、体力、そういったものが総合的に養われるんですよね。」

一文が長い。

「で、体力といえばやっぱり筋トレですよ」

急に話が変わった。

「筋トレはね、裏切らないんですよ。やった分だけちゃんと返ってくる。これって実はすごいことで。」

戸田教頭の声が、少しだけ楽しそうになる。

「スクワット、ベンチプレス、デッドリフト。この三つが基本です。特にスクワットがおすすめです。下半身はすべての土台なので。」

私は聞いている。
たぶん。

「最初は自重でよくて、フォームを大事にしてください。そして毎日少しでもいいから続ける。」

部活の話はどこに行ったんだろう。

「最近筋トレしかしてないんですよ」

戻ってこなさそう。
私は少しだけ視線をずらす。

窓の外が少し暗くなっている。
ここに来てどれくらい経ったんだろう。

「……というわけで。部活を作るなら条件があるんですよ。」

私は顔を上げる。


「最低三人、人を集めてください。顧問も必要だし、申請も必要だし、色々手続きはあるんですけど」

三人。

「まずは人数が必要で」


私は少しだけ考える。
頭の中で数える。

一人(私)。

それで終わる。


「……三人も必要なんですか」

「一人じゃ部活とは言えないですからね」

そうかもしれない。でも三人って。
そんなに集められる気がしない。


職員室を出てドアを閉めた。
廊下はさっきより静かになっている。

外はもうほとんど夜だった。

三人か。思っていたより遠い。
部活を作るってそんなに難しいんだ。

私は廊下を歩きながら少しだけ考える。
あと二人。どうやって集めよう。


まだ何も決まっていない部。
現在、部員数1人。


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