放課後クラブ(ハレ系)トクヨク
榊ノ下さえ
25歳 T165 B85(E) W58 H90
験
談

放課後。私たちは学校指定のジャージに着替え、中洲にあるマン ゾクステーションの前で待ち合わせをしていた。
ここは中洲。
福岡の中心にある歓楽街で、夜になるとネオンが灯り、人の流れが昼間とはまるで別のものになる場所だ。
そしてその中洲の一角、南新地の入り口に建っているのが楽園ビルだった。オレンジと灰色が交互に並ぶ独特の壁の色はこの街の中でも妙に目立っている。
そして日が暮れる時間になると
そのビルにチュパカブラが出るらしい。
私たちは少し離れたローソン中洲一丁目店でからあげクンを買い、店の前で食べながら日が暮れるのを待っていた。
時間が経つにつれて
通りの雰囲気が少しずつ変わっていく。
スーツ姿の男性。少し酔ったような足取りの男性。スマホを見ながら歩く男性。
彼らは皆、南新地の入り口へ向かいそして吸い込まれるように歓楽街の方へと歩いていく。まるで流れが決まっているかのようだった。
山田が小さく言う。
「なんか、俺たちここに居ていいんですかね……」
可動域広子が肩をすくめる。
「補導されちゃうわよ、まじで」
私はからあげクンを一つ食べてから答えた。
「大丈夫です」
二人がこちらを見る。
「聞いた情報によれば、もうすぐ来ます」
そのときだった。
南新地の入り口のあたりで
空気が少しだけ変わる。
どこからともなく現れた影が
楽園ビルの前に立っていた。
爬虫類のような緑灰色の皮膚。
背中にはトゲ状の突起。
カンガルーのように後ろ足で立っている。
赤い目。鋭い牙。
間違いない。
本物のチュパカブラだった。
私は静かに言う。
「あれが楽園ビルに出現する
チュパカブラです」
2人は震えている。
「本当にいたんだ……」
「え、普通にめっちゃ怖い」
私たちはローソンの前から
その様子を観察することにした。
すると一人の男性が
楽園ビルへ入ろうとしていた。
次の瞬間。
チュパカブラがその男に飛びついた。
牙を首元に突き立てる。
男の体がびくっと震えた。
チュパカブラが低い声で言う。
「性欲のたまった男の血は……美味い」
数秒後。
血を吸われた男は
ぼんやりとした顔になった。
「俺……何しようとしてたんだっけ……
……世界を平和にしたい」
男はそのまま楽園ビルに入らず
ふらふらと帰っていった。
山田がぽつりと呟く。
「あれはまるで……賢者タイム……」
私と可動域広子は顔を見合わせる。
よくわからなかった。
男が帰っていくと同時に楽園ビルの入り口にある階段から、一人の男が降りてきた。
スーツ姿。立ち方と雰囲気から普通の店員ではないことがわかる。おそらく店長より上の立場の人だ。
男はチュパカブラを見て言った。
「お前……閑散期はお前のせいだったのか……」
男はそのままチュパカブラに殴りかかる。
だが次の瞬間。
チュパカブラが男の首元に噛みついた。
「ぐっ……!」
男は歯を食いしばりながら
なんとかチュパカブラを引き剥がす。
しかし体勢を崩し
そのまま尻もちをついてしまった。
チュパカブラがゆっくりと近づく。
牙を見せて再び飛びかかろうとしたその瞬間。
私は走り出していた。
お電話の際に「フーコレを見た!」とお伝え頂くだけで、掲載店にフーコレの重要性を伝えることができ、当サイトが活性化しますので、ご協力をお願い申し上げます。







